滋賀県にある長浜(ながはま)は、羽柴秀吉が開いた城下町。江戸時代には門前町や北国街道の宿場としても栄え、現在でもその町並みを活かした黒壁(くろかべ)スクエアや、模擬復元された長浜城、郷土料理の店などを目当てに毎年たくさんの人が訪れる賑やかな観光スポットとなっています。また、アクセスする湖岸道路がライダー好みの道で、ツーリングの目的地としても長浜は人気。名古屋から下道でも簡単に行けるし、この春の気軽な日帰りツーリングにおすすめです。
名古屋からなら、まずは西へ進んで木曽三川を渡り、岐阜県に入って北上。R21まで出たら西へ向かい滋賀県へ。そしてR21の西円寺交差点でR8に右折し、次の信号交差点で左折して西へ2.7kmほど進むと、突き当りが琵琶湖の湖岸道路。この湖岸道路を5.5kmほど北上すれば長浜の中心地に到着。バイクを豊公園駐車場に停め、黒壁スクエアを散策。昼食もここで。締めくくりに長浜城に登って長浜と琵琶湖の風景を堪能したら、再び湖岸道路を走り、名古屋に戻るというコース。片道約90km。
名古屋から意外に近い長浜
滋賀県に向かうR21は流れも良く、快適な一本道。西円寺交差点でR8に右折して、次の交差点で左折するとやがて琵琶湖に突き当たります。まるで海のように広大な琵琶湖はナゴヤンライダーにとって新鮮な風景。2時間程度走っただけで、まるで違う土地までロングツーリングしてきた気分になります。この琵琶湖沿いの湖岸道路を北上するとすぐに長浜の中心地。もっと走っていたくなりますが、まずは道沿いにある豊公園(ほうこうえん)駐車場へ。バイクは無料なので、ここにバイクを停めておいて、歩いて周辺の観光スポットを回ります。
長浜の観光といえば黒壁スクエア
長浜の旧市街を進んでいくと、江戸時代から明治にかけての建物が残る黒壁スクエアに入ります。写真映えするやぐらのある浄琳寺(じょうりんじ)や、ティラノザウルスが目印の海洋堂フィギュアミュージアム黒壁などがあって、通りを散策しているだけで楽しいです。そのまま昔の北国街道をどんどん歩いていくと、黒壁スクエアのメインの建物、黒壁ガラス館に到着。黒漆喰(しっくい)の壁が印象的な黒壁ガラス館は、世界の美しいガラス製品などが展示販売されています。ガラス製品に興味がなくても、建物自体の雰囲気がレトロモダンでいい感じ。
昼食は長浜名物で
せっかくなので、黒壁スクエアで昼食も・・・。長浜の郷土料理の焼き鯖そうめんは、鯖の旨みを吸い取った暖かいそうめんが食欲をそそる名物。築150年の呉服問屋を改装した翼果楼(よかろう)などで食べられますが、行列必至なのでタイミングを見計らってどうぞ。スイーツなら黒壁ガラス館の隣りのカフェで買える黒壁ソフトが人気。食用の竹炭とココアで黒壁色なところがユニークです。そのほか、大きな椎茸が入ってとろみのあるのっぺいうどんや、上品な甘みが絶品の芋きんつば、といった名物がいろいろあるので、事前にネットでチェックを。
締めくくりに長浜城へ
黒壁スクエアをひと通り散策したら、豊公園駐車場方向に戻って長浜城に登ってみます。入館料400円。長浜城は廃城となってから資料もなく、これは1983年に想像で模擬復元されたコンクリート製の建物です(正式名は長浜市長浜城歴史博物館)。それでも5階の望楼(展望台)からの眺めが抜群で、琵琶湖と長浜の風景を堪能できるおすすめのビューポイント。特に城の周囲に桜が咲く時期は、望楼から見下ろす600本の桜と琵琶湖のコラボレーションが素晴らしいです。ちなみに桜の見頃は例年では4月上旬。桜の開花に合わせて春の長浜ツーリングを企画するのも面白そうです。