岐阜県郡上市にある郡上八幡(ぐじょうはちまん)は、平成の大合併までは郡上郡八幡町だったエリア。昔から他の地域の八幡町と区別するために、「郡上八幡」と呼ばれてきました。古い町並みの中を流れる水路や、名水百選の宗祇水(そうぎすい)、そして日本三大盆踊りの郡上おどりなどが有名で、一般的には夏が旬の観光地なのですが、実は郡上八幡の夏は想像以上に暑く過酷で、バイクで訪れるとかなりの苦痛。ということで、郡上八幡にツーリングに行くならズバリ、夏が過ぎてから・・・。これからの時期が快適です。
名古屋からなら、まずはR22で北上して岐阜県入り。R22はそのままR156になるので、あとはこのR156をひたすら北に走れば、55kmほどで郡上八幡に到着。一本道なので迷うことはないはず。バイクは安養寺駐車場などに停め、歩いて郡上八幡の町並みを散策。宗祇水や郡上八幡城なども観光したあと、帰りはワインディングロードの多いR256を使って岩屋ダム方面に回り、県道86を経由してR41の飛騨金山まで進んで名古屋に戻るというコース。往復約120km。
気持ちの良いリバーサイドロードで北上
郡上八幡へは長良川沿いのR156で北上。R156は信号が少なく、流れも良いです。時おり現れる長良川鉄道や東海北陸自動車道の高架を眺めながら、気持ちの良いリバーサイドロードを快走。そして郡上八幡に着いたら吉田川を渡るまでR156を進み、尾崎交差点を右折して市街地へ。郡上八幡は駐輪場が少ないので苦労しますが、郡上八幡城への登り口付近にある安養寺に10台分のバイク駐輪場があります(1回250円)。また、その150m先には無料の城山公園駐車場があって、ツウのライダーはここに停めたりします。
歩いてみて回れる郡上八幡
バイクを停めたら郡上八幡の町を散策。もちろんバイクでも回れるのですが、小さな町なので歩いて観光するのがベター。柳の木が風流な「やなか水のこみち」や、鯉が泳いでいる水路沿いの「いがわ小径」など、水の町らしい郡上八幡のスポットを観光してみます。また、レトロな郡上八幡旧庁舎記念館の近くに、吉田川に架かる新橋がありますが、ここは地元の「川ガキ」が飛び込みをする場所。夏の風物詩なのでいまは見られませんが、新橋の上から12m下の水面を覗き込んで、飛び込みの恐怖感を想像してみるのもまた一興。
名水や食品サンプルも要チェック
せっかくなので、郡上八幡のシンボルである宗祇水(そうぎすい)もチェック。名水百選第一号として知られる湧水で、気軽に飲むことができます。その水が流れ込む小駄良川の河川敷に降りて、河原でちょっと水遊び。また、郡上八幡といえば、食品サンプルの町としても有名なところ。日本全国の大半の食品サンプルがこの郡上八幡で作られています。築150年の町家を改装したさんぷる工房などは、ユニークな食品サンプルを見たり、買えたりするのでオススメ。時間があればここでサンプル作り体験も楽しめます。
最後は郡上八幡城からの眺めでキメ
昼食なら、郡上八幡旧庁舎記念館の中にある食堂で郡上ハムステーキ定食(1050円)など。郡上八幡の名物・明方ハムを贅沢な厚切りでステーキにしてあって、ハム本来の懐かしい味がイケます。食事が済んだら、最後は郡上八幡城を観光。山頂に無料駐車場がありますが、登り道が狭いつづら折りの急坂になっているので、ハーレーライダーなどは安全のため中腹にある城山公園駐車場にバイクを置いて、そこから歩いて登る人が多いです。ちなみに有料の郡上八幡城に入らずに、料金所の前からでも十分、郡上八幡を見下ろす風景が楽しめるので、ぜひ。