日間賀島(ひまかじま)は、愛知県・知多半島の先端、師崎(もろざき)から2.4kmの沖合に浮かぶ小さな島。師崎港から肉眼ではっきり見える距離だし、高速船で10分ほどで着いてしまいますが、バイクから船に乗り換えて海の上を進み、離島に上陸するなんて非日常的体験でワクワク。旅気分がぐっと盛り上がります。名物のタコ料理やハイジのブランコもそそられるし、知多半島をツーリングして、さらに島に渡って観光して日帰りOKというのも魅力です。
名古屋からなら、まずは有料道路の知多半島道路と南知多道路を乗り継いで美浜ICへ。次に美浜ICから知多半島の西側をはしるR247に出て、海沿いを南下。6kmほど進んで野間灯台で休憩したら、さらに16kmほどR247で南下を続けて師崎に到着。バイクを無料駐輪場に停めたら、高速船で日間賀島に渡ります。そして2〜3時間ほど島観光を楽しんだあと、再び高速船で師崎に戻り、帰りは豊丘ICから南知多道路に入って一気に名古屋へ戻るというコース。往復約120kmです。
せっかくなので知多半島のR247を走る
知多半島道路と南知多道路で一気に師崎まで行けますが、あえて途中の美浜ICで下りて、伊勢湾沿いをはしるR247で師崎を目指します。右手に海を見ながら、明るい日差しの中で潮の香りを感じて走るのは最高。野間(のま)灯台でバイクを停めて砂浜に下りてみると、青緑に透き通る海が思った以上にきれいで感動します。再びバイクに乗ったら師崎まで走りきり、バイクを師崎港観光センターのビル裏手にある無料駐輪スペースに駐輪。そしてビル内にある窓口で日間賀島行き高速船の乗船券を購入します。往復1,310円ナリ。
10分ほどの海の旅は新鮮な体験
日間賀島へはフェリーを使ってバイクも運べますが、徒歩で楽々1周できてしまう小さな島なので人だけの高速船がおすすめ。1時間に1〜2本往復していて田舎のバス感覚で利用できます。でも、船上のデッキに出て三河湾の海原で風を切るなんていうのは新鮮な体験。ここで海に落ちたらどうなるだろうな〜などと少しスリルも感じながら、だんだん大きくなってくる島の姿にワクワク。ちなみに高速船は日間賀島の東港、西港の両方に止まりますが、どちらで下りてもOK。どのみち、あとで両方を散策するし、両港間は1.4kmほどしか離れていません。
夏場のタコ、冬場のフグがウリ
日間賀島はタコとフグで有名な島。西港で降りると赤いタコのモニュメント、にっしーが立っているので一緒に記念写真をパシャ。足元を見ると、マンホールの図柄がタコ。路地奥のひもの屋では干しタコが揺れていました。こうなると昼食もやっぱりタコで決まり。西港にある食事処の乙姫で名物のたこめし(864円)を食べてみると、タコの風味が全然違っていて、なるほどこれが本場の味か、と納得。昼食が済んだら、東港に向かってのんびりと歩いてみます。途中、タコのデザインの駐在所があったりして、思わずフフッ。
街とは違う島の雰囲気を楽しむ
東港にあるタコのモニュメント、がっしーを過ぎ、サンライズビーチの横を通って島の東端まで歩いていくと、最近SNSなどで話題のハイジのブランコを発見。太い松の枝に吊るされた丸太とロープのブランコに腰掛けて漕いでみると、たしかにハイジっぽい感じになります。ライダーも童心に返って青空高くグイ〜ン。ここは名古屋からほんの数時間でやって来られる場所ですが、なにか街とは別の時間が流れているような、そんな不思議な気持ちにもなってきます。帰りの師崎行きの高速船が来るまで、島の雰囲気にたっぷりと浸って過ごしてみてください。