岩村城跡 (岐阜県恵那市)


もうひとりの女城主の里へ

六段壁と呼ばれる岩村城・本丸虎口の大規模な石垣。一見の価値あり
六段壁と呼ばれる岩村城・本丸虎口の大規模な石垣。一見の価値あり

岐阜県恵那市岩村町にある「岩村城跡(いわむらじょうあと)」は、日本三大山城の一つに数えられる名城(城跡)。いまは石垣しか残っていませんが、標高717mに築かれた本丸周辺の大規模な石垣の様子は、城マニアも絶賛。また、700年間に及ぶ城の歴史の中で女城主がいた点も注目で、岩村町はずいぶん前から女城主の里として観光に力を入れています。そんな岩村城跡と岩村町ですが、いま、NHKの大河ドラマ「おんな城主 直虎」の影響で観光客が一段と増加中とか。ということで、このホットなスポットへ、ライダーもGO!


おすすめコース

名古屋からなら、まずはR153で東で進み、稲武町交差点で左折。ここからR257で25kmほど北上すれば岩村町に到着。さっそくバイクをふもとにある岩村歴史資料館の駐車場に停め、800mほどの石畳の急坂を登って岩村城跡へ。城跡を観光した後、下山して今度はR257沿いにある岩村振興事務所の駐車場にバイクを移し、徒歩で岩村町の古い町並みを散策。帰りはR257からR363に入り、そこから県道33、県道66経由でR248に出ます。約150kmの日帰りコース。


昨年から設置されたQRコード付きの案内看板
昨年から設置されたQRコード付きの案内看板

山頂の岩村城跡を目指して

R257の新木の実トンネルを抜ければそこがもう岩村町。岩村歴史資料館の案内看板に従って脇道に入り、資料館前の無料駐車場にバイクを駐輪。ここから岩村城跡へと続く約800mの石畳を登ります。かなりの急坂で疲れますが、ずっと木陰なのが救い。途中、いくつか案内看板が出てきますが、そこに掲示されたQRコードをスマホで読み取ってアクセスするとCGで再現された城の門や櫓(やぐら)などが画面で見れるのでぜひ。ふうふう言いながら登るとやがて目の前に岩村城が誇る迫力の六段壁(ろくだんへき)が・・・。

無電柱化された岩村本町通り、景観も抜群
無電柱化された岩村本町通り、景観も抜群

城跡見学のあとは岩村本町通りを散策

緑に覆われた複雑な石垣は古代遺跡のようで、好きな人にはたまらない、といった感じ。本丸まで登り切ると、眼下に岩村町の町並みが見下ろせます。そしてすぐ足元には出丸というスペースも・・・。実は新木の実トンネルを抜けたすぐの所からこの出丸まで、バイクやクルマで登れる登山道もあるのです。楽をしたいライダーはこちらがオススメ。下山したあとは、岩村振興事務所の無料駐車場にバイクを停め、まずは、純米吟醸酒「女城主」で知られる岩村醸造の工場見学。酒蔵まで約100mのトロッコ線路が続いているのがユニークです。見学無料。

旧家を見学。木造二階建ての勝川家で
旧家を見学。木造二階建ての勝川家で

女城主の里はいま人気急上昇中

岩村醸造の道向かいにはポルトガル伝来のカステーラを江戸時代からレシピを変えないで作り続ける松浦軒本店があるので、こちらもチェック。素朴な味わいのカステーラは岩村町の名物です。また、明治時代から続くかんから屋のかんから餅も知る人ぞ知る岩村町の名物。他にも、江戸後期に建てられた勝川家や、木村邸、土佐屋、そして火縄銃の製造をしていた鉄砲鍛冶の家などの旧家が無料で見学できたりして、観光スポットとしての見所いっぱい。「おんな城主 直虎」は現在の静岡県浜松市が舞台ですが、もうひとりの女城主の里もなかなかいい感じ。


岩村町で見つけた
岩村醸造のあま酒(750円)も人気。ノンアルコール
岩村醸造のあま酒(750円)も人気。ノンアルコール
あんこ・ごま・きなこが一皿に。かんから餅5つで400円
あんこ・ごま・きなこが一皿に。かんから餅5つで400円
200年間変わらぬ味、松浦軒本店のカステーラ(480円)
200年間変わらぬ味、松浦軒本店のカステーラ(480円)


どんぶり会館前の歩道橋上から県道66をみる
どんぶり会館前の歩道橋上から県道66をみる

走りも楽しめる日帰りツーリングコース

帰りはそのままR257を北に進み、R363へ左折したあと、県道33、県道66を経由して多治見、瀬戸方面に抜けます。ちなみに、県道33には日本一の木製水車で有名な道の駅「おばあちゃん市・山岡」、そして県道66にはどんぶりを伏せたような屋根が目印の道の駅「土岐美濃焼街道どんぶり会館」があって、どちらもライダーが休憩によく利用する人気スポット。また両県道とも信号のほとんどない快適な道で、いまの時期、新緑鮮やかな中を気持ち良く走って行けます。岩村城跡と女城主の里への日帰りツーリングコースは走りも満足!