岐阜県八百津町(やおつちょう)にある「人道の丘(じんどうのおか)」は、命のビザで知られる元外交官の杉原千畝(すぎはらちうね)氏の人道的功績を讃えるために作られた公園。そしてこの公園の周囲には16kmほどの気持ちの良いワインディングロードがあって、ライダー向けの周回コースとなっています。アップダウンのきついヘアピンカーブが続く山の中の道は、ツーリングペースでのんびり走っても十分楽しいし、今の時期、街なかよりもずっと涼しくて快適。愛知県方面からふらっとソロツーリングで訪れる人もけっこういます。
名古屋からなら、まずは岐阜県御嵩町(みたけちょう)をはしるR21へ。次にマップを参照にR21からみたけエコラインで北上して県道366経由で八百津町へ。丸山ダムの近くを通って道なりに進めばすぐに人道の丘に到着。駐車場でトイレ休憩したら、やはりマップを参照に山の中に続くワインディングロードをラン。16kmほどのコースを一周して再び人道の丘の駐車場で休憩。昼食なら杉原千畝記念館の隣りの食事処などで。名古屋から往復約150kmのコース。
ライダー向きの道を選んで八百津町へ
人道の丘へは、R19か、R41を使ってR21に入り、R21から御嵩町の山の中に続くみたけエコラインでアクセス。このみたけエコラインも緑深い中をはしるワインディングロードになっていて楽しいです。そして県道366に突き当たったら左折し、大久後トンネルを潜って八百津町へ。丸山ダムのすぐ下流に最近完成したばかりの新小和沢橋で木曽川を渡ったら、1.5kmほどで人道の丘です。バイクは杉原千畝記念館前の駐車場に駐輪。目の前には広々とした芝生広場があって気持ち良いです。ここには公衆トイレもあるので、ちょっと休憩。
八百津町ゆかりの杉原千畝
ちなみに杉原千畝氏は第二次世界大戦中、日本領事館領事代理として赴任していたリトアニアで、ナチス・ドイツによって迫害されていた多くのユダヤ人たちにビザを発給して、約6,000人のユダヤ人難民を救ったといわれる人物。興味のある人は、杉原千畝記念館(入場300円)を覗いてみるのもいいかも。休憩がすんだら、さっそく丘を下りて「周回コース」を流してみます。R418を外れ、山道に入っていくと、急な登りのヘアピンカーブが出てきたりして緊張。でも、交通量も少ないし、飛ばさなければ快適に進んで行けます。
ノンストップで気持ちよく1周
どんどん山道を上っていって、県道83に突き当たったら左折。ここから徐々に下って行くとやがてつづら折りのヘアピンカーブが連続する箇所が出てきます。路面には少し盛り上がった減速帯が設けてあるので慎重に。急な下り坂なのでスロットルを開けなくてもスピードが出てしまうので、くれぐれも安全運転で。ちなみにこの県道83は人道のサクラ街道と呼ばれていて、春には沿道の桜の花がきれいです。そして県道83をR418まで下ったら、左折して東に進んで再び人道の丘へ。これで八百津町の約16kmのコースを1周です。
時間があれば周辺のワインディングロードも
杉原千畝記念館前の駐車場からの見晴らしはイマイチなので、400mほど南に戻ったところにある命のビザモニュメントをチェック。このモニュメントのある丘からは八百津町の町並みが見下ろせて、ツーリング気分が盛り上がります。また、昼食なら杉原千畝記念館駐車場隣りにある食事処・若杉がおすすめ。地元のおばあさんが切り盛りしている昔ながらの食堂で、中華そば(500円)などがライダーに人気です。帰りはまた同じルートで戻ってもいいし、時間があればさらに周辺に広がるワインディングロードを探してツーリングを続けてみて下さい。