「中田島砂丘(なかたじまさきゅう)」は、静岡県浜松市にある南北約600m、東西約4kmにわたって広がる砂丘。鳥取砂丘などと比べれば規模はかなり小さいですが、いちおう日本三大砂丘のひとつに数えられていて、強い海風によってできる風紋などもちゃんと見られます。夏は暑くて辛い砂丘歩きも今の時期なら平気。そして砂丘を登り抜けたあとに目の前に現れる冬の遠州灘の風景に感動です。ここはあえて寒い時期に訪れたいツーリングスポット。防寒対策をしっかりして、さあ、中田島砂丘へ!
名古屋からなら、R1を延々東進して静岡県に入り、湖西市から浜名大橋を渡って浜松市へ。そのままR1で14kmほど進むと、中田島交差点が出てくるのでここで右折。すると800mほどで目指す「中田島砂丘」の入口に到着です。バイクを近くの遠州浜海浜公園の駐車場に停めて、さっそく中田島砂丘を散策。そのあと、昼食は名物の浜松餃子を市内の名店で。せっかくなので、うなぎパイファクトリーも見学して、またR1で名古屋に戻ります。往復約220kmのコース。
遠州灘沿いの浜名バイパスを走って
今回はR1でのんびりと下道ツーリング。静岡県の湖西市に入るとR1はそのまま浜名バイパスになります。かつては有料道路だったこの浜名バイパス、右手に遠州灘の海が広がり開放感抜群。特に浜名大橋から眺める青い海と白い砂浜のシーンが素晴らしくて、走る価値アリです。ちなみに浜名バイパスは自動車専用道路のため125cc以下は通行禁止なので注意を。浜名バイパスをそのまま進み、R1の中田島交差点を右折すれば、中田島砂丘入口はすぐそこ。バイクは入口の道向かいにある遠州浜海浜公園の無料駐車場に停められます。
ウミガメも砂丘も貴重な中田島砂丘
中田島砂丘に足を踏み入れると、まずは柵で囲まれた中にあるアカウミガメの模型がお出迎え。ここはアカウミガメの産卵場所としても有名で、柵の中はNPOが運営するアカウミガメの卵のふ化場。そのまま歩いていくと、前方に少し草の生えた砂の丘が広がっています。見栄えはイマイチですが、草があることによって砂が留まるので、砂丘形成にはプラスだとか。実はこの中田島砂丘、近くの天竜川から運ばれてくる砂の量が上流のダム開発などのために減少し、年々、海岸線が後退しているのです。だんだん砂丘の規模も縮小しているのが残念。
砂丘を越えると、美しい冬の海に出会える
それでも東側の方にはきれいな砂の丘があって、いい感じ。美しい風紋のある砂丘を登っていくと、強い風にあおられて砂つぶがサラサラと砂の斜面を駆け上がっていくのが分かります。冷たい風で耳が痛いぐらいですが、ずっと歩いていると身体はポカポカ。頭上には遮るもののない大空。砂を踏みしめ、フウフウ言いながらいくつかの丘を越えると、目の前に遠州灘の青い海がバ〜ン! 荒々しくも清々しい冬の海と青空が広がる世界・・・日々の悩みなど一気に吹っ飛んでしまいそうな大自然の風景に、しばし感動。
浜松餃子とうなぎパイで中田島砂丘ツーリングを締めくくる
中田島砂丘の散策を終えたら、再びバイクに乗って昼食。浜松といえば最近は「浜松餃子(ぎょうざ)」が人気。市内に浜松餃子の名店が何軒かあるので、ネットでチェックしてどうぞ。白菜ではなくキャベツを使った薄皮の餃子がうまい。添え物の茹でもやしも浜松餃子ならでは。そしてせっかくなので、これも浜松名物である「うなぎパイ」の工場見学も。中田島砂丘から15kmくらいの場所にあって、入場無料で記念品としてミニうなぎパイももらえます。帰りはまたR1で戻ってもいいし、日が暮れてしまうとぐっと冷え込むので、その前に東名高速で一気に名古屋に戻るのもおすすめ。