長野県南木曽町(なぎそまち)にある「妻籠宿(つまごじゅく)」は、江戸と京を結ぶ中山道の42番目の宿場町で、交通の要衝として賑わっていた当時の雰囲気の町並みが今も残っている貴重な場所。近くの馬籠宿(まごめじゅく)と共に木曽路を代表する有名な観光スポットでもあります。これから寒い時期ですが、名古屋から近場なのでしっかり防寒対策をして行けばライダーでも大丈夫。それに町並みを散策すると身体はポカポカ、冬ならではの美しい斜光(しゃこう)が見られるチャンスもあるし、冬の妻籠ツーリングもまた良し、です。
名古屋からなら、まずは名古屋ICから東名高速道路に入り、小牧JCT経由で中央自動車道に入ったら中津川ICまで56kmほど高速ラン。中津川ICでR19に降りたらそのまま北に進み、21kmほど先の南木曽町妻籠交差点を右折してR256に入れば、すぐに妻籠宿の町営第2駐車場に到着。バイクを停めたらさっそく妻籠宿の町並みを散策。昼食も町並み内にある食事処などで。帰りはR256を昼神温泉方面に28kmほど走り、R153経由で名古屋に戻るというコース。時短コースなら、県道7で馬籠峠を越えて馬籠宿経由でR19に戻り、中津川ICから中央自動車道で名古屋へ。
中津川ICからR19で妻籠宿へ
妻籠宿まで下道のR19でずっと走って行ってもスムーズですが、冬は日が短いので高速道路で一気に。1時間もかからずに中津川ICまで行けるので、冬でも気軽に出掛けられます。中津川ICでR19に降りたら、そのままR19を走り、道の駅 賤母(しずも)を越え、南木曽町妻籠交差点を右折してR256に入れば、すぐに妻籠宿が出てきます。有名な観光地なので、案内標識も多いし、迷うことはないはず。バイクはR256沿いにある町営第2駐車場か、その次の中央駐車場に停めます。駐車料はどちらもバイク200円(車は500円)。
バイクを降りたら妻籠宿を散策
散策は無料で自由にできます。ちなみに、妻籠宿内はAM10:00からPM4:00は歩行者専用となっていて、一般のバイクや車は通行不可。夏だと朝早く出かけて10時前に妻籠宿の中を走り、古い町並みをバックに愛車と記念写真を撮るライダーもけっこういます。1976年に国の重要伝統的建造物群保存地区に初めて選定された妻籠宿は、日本の歴史や文化に触れられる貴重な遺産。外国からの観光客も多いし、ナゴヤンライダーもネットで前知識を得てから訪れるとより興味深く散策できるでしょう。
タイミングが良ければ斜光も
水車小屋があったり、時代劇のような高札場(こうさつば)があったり、妻籠宿本陣や枡形(ますがた)の跡など見どころは多いですが、冬におすすめなのは脇本陣奥谷(わきほんじんおくや)の斜光。窓からの光が囲炉裏までシャワーのように降り注ぎ、映画のような美しいシーンが見られます。これは年中焚べている囲炉裏の煙と、格子から入る冬の低い太陽光が創り出す偶然の芸術。最も綺麗に見えるのは11月下旬から2月頃で、ピークは冬至頃です。入場料600円が必要ですが、隣接する歴史資料館と共通だし、1日に何度でも入れるのでぜひ。
南北500mほどを往復してポカポカ
昔の旅人気分で妻籠宿を散策していると1往復ぐらい簡単に歩けてしまいます。興味がある人だと何回も行ったり来たりして暑くなってしまうくらい。昼食なら、妻籠宿の古い建物を利用した食事処や喫茶店などがあるので、そこで食べてもいいし、軽く五平餅などで小腹を満たすだけでも良いでしょう。だいたい1時間くらいみておけば妻籠宿観光はOK。
帰りはR256を昼神温泉方面に進み、山の中のワインディングロードを走ってR153へ。あとはR153を延々と走って名古屋方面に戻れば、走りもたっぷり楽しめるツーリングコースになります。早めに帰宅したいなら、R256から県道7に右折し、馬籠峠を越えてR19に戻り、来た時と同じく中津川ICから中央自動車道に乗るのがおすすめ。