佐久島 (愛知県西尾市)


愛知県にあるアートの島を散策

西集落の黒壁がモチーフのおひるねハウス。島で一番有名な現代アート作品
西集落の黒壁がモチーフのおひるねハウス。島で一番有名な現代アート作品

佐久島(さくしま)は、三河湾のほぼ中央に浮かぶ愛知県の離島。日間賀島(ひまかじま)、篠島(しのじま)と合わせて愛知三島などと呼ばれていますが、三島の中で面積は一番広いものの、人口は一番少ないです。そこで佐久島は、1996年ごろから島おこしとしてアートに力を入れ始め、今では島内のあちこちに現代アート作品が点在する「アートの島」として、観光客から注目されるようになってきました。一色港までバイクで走り、そこから佐久島に渡ってアートを探しながら散策・・・こんなツーリングも地元ライダーなら気軽にできるはずなので検討してみてください。


おすすめコース

名古屋からなら、まずは豊明ICからR23に入って、信号の無い高架道路で西尾市まで一気に。23kmほど走り西尾東ICでR23を降りたら、県道383で南下し、県道317、R247などを経由して一色港へ。隣接する一色さかな広場の無料駐車場にバイクを停めたら、佐久島行き船のりばから1日に7便出ている高速船に乗り、8kmほど海上を進んで佐久島に上陸。島で昼食などもしつつ、2時間半から5時間ほど島内でアート巡りをして、再び高速船で一色港に戻リます。名古屋から一色港まで約50kmのコース。


最高速力29ノット。思ったより早く西港に到着
最高速力29ノット。思ったより早く西港に到着

一色さかな広場の駐車場にバイクを置いて

西尾東ICでR23の高架を降りたら、一色港に向けて南進。いくつか迷いそうな交差点もありますが、南に進めばいずれ海に突き当たるので何とかなります。ちなみに、一色港に隣接する一色さかな広場の方が有名なので、一色さかな広場を目指した方が分かりやすいかも。港に着いたら一色さかな広場の無料駐車場にバイクを停め、船のりばで乗船券(往復1660円)を購入。なお、バイクは人目の多い一色さかな広場の入口近くに停めておいた方が安心でしょう。また、佐久島行きは2時間に1便程度しかないので、計画した便に乗り遅れないよう時間に余裕を持って家を出てください。

ここが三河湾に浮かぶ離島、佐久島の西港
ここが三河湾に浮かぶ離島、佐久島の西港

佐久島に上陸して、さっそく散策開始

高速船はものすごいエンジン音を轟かせて三河湾を爆進。海の上を走る貴重な体験に興奮しながら、佐久島の西港に上陸します。念のため、ここで帰りの便をもう一度確認。ツーリングライダーなら2時間半ほどの滞在か、5時間ほどの滞在となる帰りの便の出航時間を頭に入れておけば良いでしょう。まずは西港のひなびた景色を堪能。潮風対策で黒いコールタールが塗られた家々のある風景は、なにか懐かしい気持ちにさせてくれます。そんな黒壁集落の路地を進んで散策開始。最初に向かったのは、アートの島で一番有名な「おひるねハウス」です。

おひるねハウスでのんびり海を眺めてみる
おひるねハウスでのんびり海を眺めてみる

のんびり過ごすか、急ぎ足で回るか

佐久島には数々の現代アート作品が設置されていますが、とりあえず「おひるねハウス」と「かもめの駐車場」、そして「イーストハウス」は押さえておきたいところ。急いで食事をして、この3つのアートをチェックするだけなら「2時間半コース」でなんとか行けるでしょう。「5時間コース」なら、ゆっくり食事やお茶をして、休憩しながら島のあちこちをのんびり散策することが可能。ちなみに、夏のハイシーズンや休日などはかなり混むので、賑やかな雰囲気が好きじゃない人はオフシーズンや平日に出かけるのがオススメです。


佐久島で見つけた
しらす丼(750円)や島あさりのバター蒸し(800円)が美味い
しらす丼(750円)や島あさりのバター蒸し(800円)が美味い
佐久島はアートだけでなく美しい海岸風景も魅力
佐久島はアートだけでなく美しい海岸風景も魅力


カモメの駐車場もインスタ映えする佐久島の現代アート
カモメの駐車場もインスタ映えする佐久島の現代アート

たまにはこんなツーリングもいい

島のメイン道路沿いにあるカフェで、地元産の食材を使ったしらす丼や島あさりのバター蒸しを食べたりしながら、島の東港を越えてさらに先へ行ってみます。佐久島にはコンビニも信号機もいっさいありませんが、海に浮かぶ離島に来ていると思うと散策も刺激的。また、あちこちに置かれている現代アートを探しながら歩くので、飽きなくて良いです。ただ、これからの時期は日差しが強く、気温も高いので、日焼け対策や水分補給に気をつけて、疲れ切らないように注意を。島の東端まで歩いたら、また西港まで戻ることになりますが、近くの東港からでも帰りの高速船に乗れるので、東港でのんびり休憩しながら一色港行きの出航を待っても良いでしょう。

高速船の2階デッキから、だんだん小さくなっていく佐久島を振り返る。これは一生の思い出
高速船の2階デッキから、だんだん小さくなっていく佐久島を振り返る。これは一生の思い出