TOURING
中部地方ツーリングコース紹介
立須(たちす)は、静岡県浜松市浜名区にある標高378mの岩峰。標高こそ高くないものの、石灰岩が風雨に侵食されてできた切り立った峰から、遠くにかすむ浜松の街や薄青色の浜名湖、そして遠州灘の水平線まで見通せる絶景スポットです。ゴツゴツと尖った岩場を登り、立須の峰に立つと思わず足がすくんでしまいますが、スリリングな状況で見下ろす浜松の風景に誰もが感動すること請け合い。立須へ続く登山道の入口まで大型のロードバイクでもアクセスできるので、天気の良い日を狙って出かけてみてください。
名古屋からなら、まずは名古屋ICから東名高速道路に入って静岡方面へ。69kmほど走って三ヶ日JCTで新東名高速道路の引佐(いなさ)連絡路に入り、11kmほど北上して浜松いなさICからR257へ。このR257を5.7kmほど南に走り、井伊谷(いいのや)交差点で左折。そのまま道なりに狭い山道を登って行き、4.5kmほど先にある分岐点で脇道へ。するとすぐに風力発電の風車の下に出るので、バイクを周辺の空き地に駐輪。そして向かいにある立須の登山道を進み、10分ほど歩けば立須に到着。片道約95kmの日帰りコース。
浜松いなさICで降りてR257へ
まずは浜松いなさICまで高速ラン。浜松いなさICは東名高速と新東名をつなぐ引佐連絡路にあるICなので、東名高速からでも新東名からでも行けます。浜松いなさICを出たら、ツーリングライダーに人気のR257へ。ちなみに愛知県の奥三河方面からこの快適なワインディングロードのR257を使ってツーリングするのも楽しいですが、やはり高速道路の方がかなり時短になるし、便利です。そしてR257をしばらく南下し、井伊谷交差点で左折。
井伊谷交差点から山道を北上
どんどん狭くなる山道を登って行くと4.5kmほどで分岐点が出てきます。「立須・滝沢展望台」の小さな立札が目印で、ここで右方向の脇道に進めば立須の登山道入口はすぐそこ。ちなみに、グーグルマップでは現在、この分岐点と脇道が表記されてなくて道が無いことになっていますが、ちゃんと立須方面に抜けられます。脇道に入って行くとすぐに浜松風力発電所の巨大風車の下に出るので、バイクを周辺の空き地に駐輪。ここまで道は狭いですが、ずっと舗装路なのでロードバイクでも大丈夫です。
バイクを降りて登山道へ
巨大風車の向かいに立須への登山道入口があるので、ここから入り10分ほど山の中を歩きます。最初は平坦ですが、最後は急な斜面。そして登り切ると目の前に切り立つ立須の峰が現れます。高さは20mもない感じですが、傾斜がきついうえ、岩がゴツゴツと尖っているので、登る時は三点支持を意識して慎重に・・・。立須は愛知県東部から浜松市北部にかけて続く石灰岩を多く含む地層が、長年の風雨による侵食で地表に現れた岩峰。岩の表面も雨水で浸食され、割れたような縦溝がいくつも入っています。
一度は行ってみたい立須
立須の南側と西側は絶壁。頂上付近まで登って南側を眺めると、浜松の広大な風景が眼下に広がっています。遮るものは何もなく、はるか遠くの水平線まで見通せるのは感動。ただし、足場が不安定で、ちょっと動くと転落してしまいそうでかなり怖いし緊張します。端の岩まで進んでみたいのですが、足がすくんで無理。猛者は一番高い岩の上にも登ったりしますが、それは自己責任でどうぞ。
立須の峰を下りたら、有名な展望スポットの滝沢(たきさわ)展望台にも行ってみます。バイクに乗って2.2kmほど舗装された山道を進めばすぐに到着。この滝沢展望台からも同じように浜松を一望できますが、立須を体験したあとだと全く物足りないです。やはりスリリングな状況で見る風景は格別。立須こそ、行ってみる価値大の浜松の絶景スポットと言えるでしょう。