夏ツーリング、大岩壁の峡谷でクールダウン
岐阜県下呂市にある巌立峡(がんだてきょう)は、峡谷の入口に巨大な岩壁「巌立」がそびえている観光スポット。県指定の天然記念物であるこの巌立も見応えがありますが、駐車場から歩いて行ける三ツ滝がまた見事です。三段になっている滝やエメラルドグリーンの滝壺が美しいだけでなく、滝周辺が水しぶきでひんやりして気持ちイイ!! ライディングで火照った身体も一気にクールダウンするし、夏ツーリングで涼しい場所を探しているライダーに、巌立峡はおすすめのスポットです。
名古屋からなら、まずはR41で美濃加茂市を抜け、七宗町や白川町を越えて延々と北上。さらに下呂温泉も越えて21kmほど北上したところの飛騨小坂でR41を外れ、県道437へ。そして8kmほど東進すれば目的地の巌立峡。バイクは入口のがんだて公園駐車場に停め、峡谷内の三ツ滝まで散策したら、再びバイクに乗って林道を進み、あかがねとよ、唐谷滝の2つの滝もチェック。帰りはR41まで引き返し、さらにツーリングを続けるのもよし。巌立峡まで片道約130kmのコース。
早めに出発して、涼しいうちにR41を走る
飛騨川に沿って大きなカーブを描いて続くR41は、信号がほとんどない流れの良いルートで、バイクで走るのが気持ち良いです。白川町辺りまで北上すると気温も少し低くなってくるし、山の影に入った部分では空気もひんやり。朝早くに名古屋を出発すれば、涼しい時間帯のうちに飛騨小坂辺りまで行けるはずです。飛騨小坂でR41を外れて県道437に入ったら、あとは巌立峡の看板を目印に8kmほど東進して巌立峡へ。入口にがんだて公園の無料駐車場があるので、バイクはそこに停めて下さい。
17km先の御嶽山からの溶岩流
駐車場の正面には高さ72m、幅120mある巌立がそびえています。この大岩壁は、今から約5万4千年前に御嶽山の噴火によって流れ出た溶岩流の末端部分。よく見ると、溶岩が冷えて固まった時にできる柱状節理が表面に現れています。まずは巌立をバックに記念写真をパシャ。がんだて公園にはトイレや食事処があるので休憩もできます。ちなみに食事処のがんだて茶屋は現在、土日のみの営業。営業していたら、名物のあまご天ぷら(1尾300円)を味わってみて下さい。水槽から網ですくって、その場でしめて天ぷらにしたあまごが美味いです。
秘境探検の気分で600mほど散策
300円の環境維持協力金を箱に入れてから、巌立峡の椹谷(さわらたに)に沿って続く滝見遊歩道を散策してみます。高い岩壁に挟まれ、昼間でも薄暗い峡谷内はちょっと寒いくらい。汗も一気に引いてしまいます。水流の轟音が響き渡り、水しぶきがミストのように舞って鉄製の階段はびしょびしょ。そんな遊歩道を慎重に進んでいくと、なんだか秘境探検でもしている気分になってきます。階段をどんどん登っていくと、やがて三ツ滝の中段の滝を見下ろせる位置に到着。峡谷の奥でその美しい姿を見せる三ツ滝・・・つい時間を忘れて見入ってしまいます。
神秘的な「あかがねとよ」と豪快な「唐谷滝」もチェック
バイクでさらに上流の滝まで
滝見遊歩道でクールダウンしたあとは、再びバイクに乗り、駐車場から続く林道を走って、さらに上流にある「あかがねとよ」と「唐谷滝」にも行ってみます。ただし、ガードレールの無い荒れたダートを2kmほど走らないといけないので、足付きなどに自信の無いロードバイクライダーはやめた方がいいでしょう。でも、本来は時間と体力を使って歩いて回る滝巡りを、バイクで手軽にできてしまえるし、あかがねとよの神秘的な滝壺や、間近で見る唐谷滝の豪快な水しぶきは、夏ツーリングの思い出に残ること請け合い。落石などに気をつけてチャレンジしてみてください。