R19からすぐ行ける近場の秘境
長野県南木曽町(なぎそまち)にある柿其渓谷(かきぞれけいこく)は、木曽路の渓谷の中でも特に美しいといわれる渓谷。R19で行くと有名な観光地・妻籠(つまご)を越えてすぐという感じで、ナゴヤンライダーからすればごく近場です。しかし、そんなお手軽にアクセスできる場所にありながら、エメラルドグリーンに輝く渓流や、切り立った崖に囲まれた神秘的な滝など、まるで秘境といった感じの風景に出会えるのが魅力。四季を通して楽しめますが、やはり涼を感じる夏に行ってみたいスポットです。
名古屋からなら、まずはR19で85kmほど北東に走り長野県へ。長野県に入って2.8kmほどで妻籠宿入口交差点がありますが、そのままR19を7kmほど進み、柿其入口交差点で左折。あとは柿其渓谷の案内看板に従い、曲がりくねった狭い山道を3.8kmほど進めば柿其渓谷に到着です。バイクを無料駐車場に停め、渓谷沿いの遊歩道を300mほど歩いて牛ヶ滝を観光。昼食なら入口近くの宿で岩魚ラーメンなど。帰りはR19の妻籠宿入口交差点からR256に入り、R153経由で名古屋に戻るというコース。往復約240km。
流れの良いR19で南木曽町まで一気に
R19で中津川を越えると、道は木曽川に沿って続き、気持ちの良い雰囲気に・・・。信号もほとんどなく、風を切って進んでいれば夏の暑さもあまり苦にならないです。妻籠宿入口交差点を過ぎると、すぐに桃介橋(ももすけばし)が出てくるので、ちょっと休憩。R19をまたぎ木曽川の対岸まで続くこの桃介橋は、国の重要文化財に指定されている木造吊橋で、橋長は約248m。バイクを駐車スペースに停めて対岸まで渡ってみるのも一興です。ちなみに、ここはすでに南木曽町。高速道路を使わなくても1時間半ぐらいで到着してしまいます。
R19を外れ、山奥の集落の中を進んでいくと
桃介橋から4.3kmほどR19を進むと柿其入口交差点。ここで左折してR19を外れ、木曽川を渡るとすぐに柿其水路橋が見えてきます。現存する戦前の水路橋の中では最大級。これも重要文化財に指定されています。柿其水路橋をくぐり、道なりに進んでいくと道がどんどん狭くなって、山奥の集落の中へ。道もぐねぐねと曲がっていて不安になりますが、要所に柿其渓谷への案内看板が出ているので、見落とさないように進めばやがて柿其渓谷の入口に到着します。バイクを無料駐車場に停めたら、さっそく散策開始。
遊歩道を300mほど歩いて牛ヶ滝(うしがたき)へ
まずは柿其川に架かる恋路(こいじ)のつり橋を渡り対岸へ。そして渓流沿いに整備された遊歩道で上流へ向かって歩いていきます。けっこう歩きやすいのでライディングブーツでも大丈夫。水の色は見たこともないような美しいカラー。大岩と木々に覆われた薄暗い渓谷に、ところどころ日差しが入って美しいコントラストになっています。なんだかファンタジー世界の渓谷といったムードが漂っていてちょっとワクワク。この先はどうなっているんだろうと、つい早足になってしまいます。そして遊歩道の突き当たりまで進むと、ページ上の写真の牛ヶ滝のシーンが・・・。
手軽に行ける秘境、ここはぜひ押さえておきたい
切り立った崖が取り囲む滝壺は神秘的なエメラルドグリーン。そこに豪快に流れ落ちる高さ25mの牛ヶ滝・・・。R19からちょっと山の中に入った近場に、こんな美しい滝があったなんて、と思わず感動。滝壺に響き渡る水音に包まれながら、しばし夏の暑さも忘れて見入ってしまいます。そして遊歩道を戻り、入口近くの温泉宿で名物の岩魚ラーメンを食べたあと、帰りはR19から途中R256に入って、あえて遠回りをして名古屋へ。柿其渓谷は名古屋から近過ぎるのでそのままR19を戻っては帰りが早過ぎます。R256で妻籠から昼神温泉方面にぐるっと回ってR135で戻るコースがオススメです。