冬の三河湾を見下ろす観光有料道路
三ヶ根山(さんがねさん)スカイラインは、三河湾に面した標高326mの三ヶ根山の尾根をはしる5.1kmの観光有料道路。観光地的にはすっかり廃れてしまった場所ですが、眼下に蒲郡市街や三河湾、そして遠くに渥美半島を眺める景色はあいかわらず美しいです。また、冬でも凍結の心配がまず無い地域なので、寒い時期のツーリングの目的地としておすすめ。攻めると危ないワインディングロードも、冬ならのんびりと走るだけなので逆に安心なのです。バイクの通行料270円、ただし125cc以下は通行不可。
名古屋からなら、まずは高架になったR23バイパスで信号無しに三河地方まで一気に東進。そしてR23バイパスの幸田桐山ICで下道に下り、桐山交差点を突っ切ってそのまま広域農道幡岡線を南下。あとは看板を頼りに農道を進んで三ヶ根山スカイラインの西の料金所へ。スカイラインに入ったら、山頂付近にある第1見晴台で休憩。眺望を堪能したあとは再びスカイラインを走り、東の料金所を出てR247に南下。そこから蒲郡市内のR23経由でまたR23バイパスに戻るというコースです。往復約160km。
ワインディングロードの広域農道でアクセス
R23バイパスの幸田桐山ICを下りたら、そのまま南下して桐山交差点を直進。ワインディングロードが続く広域農道幡岡線へ入ります。かつてローリング族が集まっていたこの農道は土日祝が2輪通行禁止となっていましたが、2014年に解除。いつでも走れるようになっています。ただし、いまでは路面がかなり荒れているし、カーブ手前に減速用のコブが設置されているので飛ばして走ることはできません。でも、ごく低速で走っても、右へ左へときついヘアピンカーブが続く農道はバイクを操作するのが楽しくなる道。交通量も少ないので、のんびりとどうぞ。
スカイライン周辺の道も要チェック
農道の分岐点にある看板に従って三ヶ根山スカイラインの西の料金所を目指します。分かりにくいので、あらかじめネットで調べていくのがいいでしょう。また、この料金所の周辺には高低差のあるワインディングロードが広がっているので、スカイラインに入らなくても面白いです。凍結の心配もほぼ無いので、昼間の暖かい時間帯にのんびりと走り回ってみるのもグッド。特にスカイラインに入れない125cc以下のバイクのライダーはこの周辺の道をチェックしてみて下さい。ちなみに、R23バイパスは原付一種(50cc以下)の通行はできませんが、原付二種以上のバイクならOKです。
空撮のような角度で三河湾を見下ろす
270円を支払って三ヶ根山スカイラインの中へ。6月から7月初旬にかけて道沿いに7万本のあじさいが咲き、あじさいラインとも呼ばれるこのスカイラインも、冬季はかなり殺風景。それに廃業した観光施設の廃墟があちこちにあって、うら悲しい雰囲気が漂っています。交通量もほとんどありません。それでも、山頂付近にある第1見晴台から見下ろす風景は、まるで三河湾を空撮で眺めているような絶景で一見の価値アリ。これも海岸線近くから急激に立ち上がっている三ヶ根山のロケーションならでは。せっかくなので冬の三河湾をバックにバイクと一緒に記念写真をパシャ。
初日の出スポットにもなっている場所
三ヶ根山スカイラインのあまり知られていないスポットとして、第2見晴台から北に入る道を進んだところにある殉国七士廟(じゅんこくななしびょう)があります。ここには東條英機ら7名の軍人・政治家の遺骨が祀られています。興味のある人は検索してみて下さい。爆撃機飛龍の空冷18気筒エンジンも置かれています。また、三ヶ根山スカイラインは通常、夜間は完全閉鎖されてしまうのですが、毎年12/31の夜11時から1/1の朝8時に特別深夜営業があります。海から昇る2018年の初日の出を拝みに、夜の三ヶ根山スカイラインに行くのもきっと忘れられない冬ツーリングの思い出になるはず。強者ライダーは一度チャレンジを。