日本の原風景を見に行く
次第に緑が濃くなって行く時期。山の田んぼでも田植えが始まる頃です。青い空が水田に映り、田んぼをふち取るあぜ道には緑の若草・・・これぞ日本の原風景という感じ。というわけで、今回は岐阜県恵那市にある坂折棚田(さかおりたなだ)を目指すツーリング。日本の棚田百選にも選ばれた美しい石積みの棚田を眺めてのんびりすれば、疲れた心もリフレッシュ。隣接するカフェでおにぎりをいただきながら、どこか懐かしい棚田の風景を堪能してみて下さい。
名古屋からならまずはR41で北に進み、岐阜県へ入ったら川辺町でR41からR418へ。このR418で東進して、途中、八百津町の人道の丘と新旅足橋をチェック。次に、R418を突き当たりまで走ったら、さらに県道353、県道402と進んで、目的地の坂折棚田を観光。昼食もここで。帰りはそのまま県道402を東に進んで県道68に突き当たったら左折。そして県道68でぐるっと北を回るカタチで西に戻り、白川町でR41に出たら、またR41で名古屋に戻るというコース。約150kmです。
R418で岐阜県の八百津町(やおつちょう)を横断
八百津町といえば、第二次世界大戦中、ユダヤ難民へのビザ発給により約6000人もの命を救った外交官・杉原千畝(すぎはらちうね)の出身地として有名。町としても「杉原リスト」の2017年ユネスコ世界記憶遺産登録を目指して盛り上がっています。せっかくなので、R418から杉原千畝記念館(入館料300円)に立ち寄り。記念館の一帯は人道の丘として整備されていて、緑の芝生がきれいです。ちなみに、地元のライダーなどはこの人道の丘の駐車場を起点に、周囲のワインディングロードを走ったりします。
R418バイパスは信号の無い気持ちの良い道
人道の丘からは新しくできたR418バイパスで東進。3kmほど走ると出てくるのが、深いV字谷に架かる新旅足橋(しんたびそこばし)。谷底の旅足川から橋までの高さは200mほどあり、中央支間長も220mという距離。軽飛行機なら楽々橋の下を飛んでくぐれる感じ。橋のたもとに駐車場があるので、ここで記念写真をパシャ。駐車場からも緑いっぱいの渓谷美が楽しめます。再びバイクに乗ったら、気持ちの良いR418バイパスを突き当たりまで走り、その後、県道353、県道402を使って目的地の坂折棚田へ。この際、分かれ道で迷いそうなので事前に地図でチェックを。
隣接するカフェでおにぎりでも食べながら・・・
細い県道402を進んで行くと、やがて一気に視界が開け、坂折棚田に到着。バイクは道端のスペースに停めて下さい。坂折棚田は、今から400年ほど前から築かれはじめ、明治時代初期には現在の形になったとか。全国的にも珍しい石積みの棚田が特徴で、専門の石工によって積まれたらしい石積みが多く見られます。田植えを前に田には水が張られ、遠景には青い空をバックに雄大な笠置山がで〜ん。なんだかずっと見ていられる風景です。昼食は、今年の5月にスタートしたばかりの棚田カフェ ぺんぺん草で。ここで採れた米で作ったおにぎりがうまい。
これからますます美しくなっていく棚田へ
棚田を散策したり、カフェで昼食を取ったりしたあと、帰りはそのまま県道402を進み、さらに県道68を使ってぐるっと回ってR41に戻ります。県道68は道幅も広く、また路面の良いワインディングロード。途中、つづら折りの下りコーナーなどもあってバイクで走るのが楽しいのでオススメ。R41に出たら、飛騨川沿いの気持ち良い道を南下して名古屋へ戻ります。さあ、坂折棚田は近場ですが、普段なかなか見ることの出来ない日本の原風景というべきシーンがいっぱい。田植えが終わり、これから稲が生長するとますます美しくなっていくスポットなので、天気の良い日を狙ってぜひ!